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審美眼のない技術者が、お客様を綺麗にできる訳がありません。流行や文化を掴む事は大事ですが、テレビや雑誌を追い掛けているだけでは、本質を見失ってしまいます。

「多くを見聞し本物を探そう」 ここは感受性の旅を綴ったコラムです。     ( 構成・文  永野 洋 )


■ へうげもの Heugemono

群雄割拠、下克上の戦国時代。立身出世を目指しながら、茶の湯と物欲に魂を奪われた男がいた。織田信長の家臣・古田左介。天才・信長から壮大な世界性を茶聖・千宗易(利休)から深遠な精神性を学び、「へうげもの」への道をひた走る。

日本人の美意識に大きな変革があった時代、自らを掘り下げながら、美意識を確立していくこの主人公が、武士と数奇(モノ好き)の狭間で苦悩する様が、何とも可笑しく可愛い。血なまぐさい戦国時代にありながら、確実に日本の美意識を育む人達。この漫画の中で、茶道を軸に美術や文化を垣間見るだけでも、かなり刺激になります。

生か死か。武か数寄か。それが問題だ。


へうげもの Heugemono

講談社刊「モーニング」に隔週にて連載中

山田 芳裕


■ The Helvetica Book

Helvetica(ヘルベチカ)と言ってすぐに解るのは、私のようなデザイン業、若しくは、ある特定の職種の方だけでしょう。Helveticaとは、1957 年にMax Miedingerと言うデザイナーが、スイスのHaas 社のために設計した著名な 字体(以下フォント)の名称です。

「そう言われても見た事無いし.....」という方、これでは如何でしょう?

この企業のロゴマーク全てHelveticaで書かれた物です。目にした事あるでしょう?
この本は、フォント・ヘルベチカについて書かれた本です。ヘルベチカとは一体どの様なフォントなのかを、その歴史と生い立ち・特徴等、豊富なビジュアルで解説しています。もちろん日本で初めての本です。

私達の生活は様々なフォントに溢れています。普段気にも止めないそれらのフォントも、どこかのデザイナーが心血を注いで一文字一文字作ったものなのです。線の太さ、間隔、アーチの角度、その全てが美しいかどうかを決める訳です。縮小しても拡大しても読みやすく、時代や流行に左右されないこのヘルベチカというフォントは、只消費されるだけの文字を越えて、ある「力」を持っている。

万人が読んで面白い本ではありませんが、この本自体がヘルベチカに劣らず美しく、何よりも、50年間愛され続けるこの字体を作った先人に敬意を表し、紹介したいと思います。


The Helvetica Book ヘルベチカの本


大谷秀映 著/四六変型判/128P

定価2,625円(本体2,500円+税)

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